真はじめの思い出

真はじめの作品集

九州の旅愁・真はじめの思い出その5

九州の旅愁・真はじめの思い出 その5:

阿蘇~五木・その他

はじめに

九州には、多様な自然の中に多様な風情ある景色があります。
「真はじめ」も83年間の人生の中で風情ある景色に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

 

熊本県阿蘇

 

・・・・火山・・・・

雨に嵐に 耐えながら
泰然自若 幾億年
山は男の ど根性
堪忍袋の 緒が切れたなら
天を焦がして 火を噴きあげる
俺もなりたい 活火山

             
荒い岩肌 むき出して
宇宙(そら)突き刺して そびえ立つ
山は男の 恋一途
惚れたら とことん 真紅に秘めて
愛のマグマを 何千万度
俺も見せたい 恋火山


今日も青雲 抱き締めて
でかい夢を 空に描く
山は男の 心意気
憂き世の傷みを 温めていやす
情け いで湯を 断やしちゃならぬ 
俺もなりたい 夢火山
               
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット


 ・・・・うす紫の恋・・・・

五岳の裾野 つゆはれて
さみどり萌える 初夏(なつ)でした
肩よせて とめどなく
歩きながら
未来(あした)の夢を 確かめた
うす紫の 花しのぶが
そんな二人を 見つめてた
ああ 花しのぶ 優しくて
露のあそ野に 似あってた

            
外輪はるか 霧あけて
吹く風さむい 秋の径(みち)
ただひとり 草に寝て
天を仰ぎ
貴方の言葉 想い出す
うす紫の シオン花が
そんな私に ゆれている

ああ シオン花 追憶の
花の言葉に ふさわしい

ああ 野の花よ 青春の
淡い追憶(おもい)に よく似あう

ああ 野の花よ 青春の
熱い涙に ふさわしい           
(c)真はじめ

 

 

・・・・草原に抱かれて・・・・

命をかけた 初恋を
忘れるための 旅でした
膝を抱えて もの想う
みどりの原に 黄スミレたちが
ほお笑みながら 咲いていた
泣くだけ泣いて 忘れなさいと

              
望めば遥か 草千里
五月(さつき)の陽ざし 光る池
遊ぶ赤毛の 牛や馬
のどかに群れて 草食(は)みながら
一声遠く 声かけた
明日(あした)は阿蘇も 青空だよと


きらめく碧(あお)に 雄然と

仰げば五岳 涅槃像
大の字になり 寝転んで
みどりの風を 一ぱい吸えば 
心の傷み いやされる
今から きっと 出直しますと
          
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット

           

・・・・花・お・も・い・で・・・・

みどり流れる 山すそに
やさしく咲いた 野の花よ
幼き恋の 黒髪を
想い出させる さくら草
うすくれないの 花びらは
恋ひとつ 夢ひとつ
はじけるように 咲いていた

            
草の繁みの 白つゆに 
ほのかに匂う 野の花よ
去年の初夏(なつ)の 口づけを
想い出させる 花しのぶ
こい紫の 花びらは
恋一夜(ひとよ) 夢一夜
きらめくように 咲いていた

風が冷たい すすき野に
ひと群れ揺れる 野の花よ
遠くに去(い)った 面影を 
追憶(おもい)ださせる シオン花
うす紫の 花びらは
恋ひとつ 夢ひとつ
いとしむように 咲いている            
(c)真はじめ  

 

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出典:九州旅ネット

 

熊本県・五木 その他* 

・・・・五木の慕情・・・・

貴方が生まれた 五木には
面影おえば 風ばかり

おどま ぼんぎりぼんぎり 
盆からさきゃ おらんと

いつも私に きかせてくれた
思い出悲しい 子守唄

忘れるつもりで 来たけれど
九折瀬(つづらせ)あたり 名残り雪

おどま ぼんぎりぼんぎり
盆からさきゃ おらんと

つもる病葉(わくらば) 寂しく踏めば
ひとひら散ります 紅つばき


未練をすてれば 五木川
せかれて岩に むせび泣く

おどま ぼんぎりぼんぎり
盆からさきゃ おらんと

あすは流れて 不知火あたり
さよなら貴方の 故里よ            
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット

 

・・・・おとこ・肥後・・・・

やると思えば とことん燃える
男 不知火 消せやせぬ
虹のかけ橋 天草島に
賭けて五つの 夢を追う
大ぼら吹きと 笑われようと
肥後はモッコス あとには退かぬ

               
情に竿さし 流されたとて
男 球磨川 きずな川
しぶき逆巻く 瀬を乗り越えて
苦労たのしむ 夫婦舟
世渡り下手の ぶ男だけど
肥後はモッコス 真実一路

意気に感じりゃ いのちも捨てる
男 火の山 燃える山
義理と人情 ひとすじ道を
のぼる行く手に 峰がある
ぶっきら棒と からかわれても
肥後はモッコス 九州男児            
(c)真はじめ

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出典:九州旅ネット

 

・・・・望郷炎歌・・・・

やっぱり あんた 九州ね
うちも 九州ばい
いつも むっつり 飲んでるだけで
気にしていたの 国なまり
嬉しかね 今夜は うちのおごりたい
ここは北国 みなと町

            
そがんね あんた 福岡ね
うちゃ 熊本たい
過去のことなど 聞くのは野暮よ
ふるさと話し 温めあい
燃えてると 他人のような 気がせんと
今日は 酔いたい 恋酒場

ほんとに あんた 優しかね
うちを どうかして
惚れりゃ とことん 火の山育ち
真っ紅な炎 噴きあげる
しあわせたい 故郷の匂い たしかめる
夢と 男と おんな町             
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット

 

・・・・あけみ熱走譜・・・・

何のこれしき 歯をくいしばれ
向かい風だよ 青春は
細く小さい 身体でも
走る 走る 大きく走る
肥後は不知火 女の炎

          
恋もおしゃれも 夢見るたびに
今は我慢の 登り道
峠こえれば 春が待つ
燃える 燃える 真紅に燃える
肥後の椿は 女の華よ

たった一秒 大きな壁が
厚くはだかる 勝負坂
おのれ自身に 克つために
きばる きばる とことんきばる
肥後は火の山 女の意気地             
(c)真はじめ

 

阿蘇の噴火口は荒々しく、地球の底知れない自然の力を感じさせてくれます。
春には、青々とした雄大で美しい草原が、地球の美しさを感じさせてくれます。
真はじめも、四季折々に熊本の自然に触れて、色々な想いを感じていたのでしょうか。

            

 <その5 完>

 

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九州の旅愁・真はじめの思い出その4

九州の旅愁・真はじめの思い出 その4:長崎

はじめに

九州には、様々な旅愁を感じる多様な風情ある風景がありますが、
「真はじめ」も、83年間の人生の中で、風情ある風景に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

 

長崎県

 

・・・・長崎で結ばれて・・・・

オランダ坂は モクレン
花がまぶしい 石だたみ
より添う貴方 指さすかたに
青い港が 呼んでいる
異国の旅を しているような
ほのぼの長崎 坂の街

             
外人墓地の 影うつす
赤い煉瓦に 星あかり
百万ドルの 夜景の渦に
ともす二人の 恋あかり
しあわせ色の 夢見るように
キラキラ長崎 愛の街


祈りの背なを 抱くように
鐘が流れる 天主堂
見あげる空に 十字架(クルス)が映えて
今日の旅立ち 見つめてた
映画の中で ときめくように 
ゆらゆら 長崎 鐘の街
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット

・・・・長崎バッテン坂の街・・・・

遊女悲恋の ピントコ坂に
武士は無念の 腹切り坂よ
勅使・がん流 大音寺(だいおんじ)坂
むかし偲んで 休み石
ヘイフリ坂みち 笑っちゃならぬ
長崎 こんな坂 夢の坂

            
さくら馬場から トロトロ坂へ
日暮れ絵のような ケチョン坂よ
ドンドン・長坂 サントス通り
祈るその背に 鐘がなる
金剛院坂 思案に暮れる
長崎 あんな坂 愛の坂


香るモクレン オランダ坂
雨の天主堂 敷石だたみ
小島・西坂 外人墓地は
エキゾチックな 風の坂
地獄の坂みち 青息吐息
長崎 どんな坂 歌の坂

            
海がきらめく 港の町は
恋も咲きます 八百八坂
のぼり・下りに 歴史が匂う(かおる)
龍馬 グラバー シーボルト   
残した足跡 呼んでるような
長崎 こんな坂 歴史坂 
(c)真はじめ

 

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出典:九州旅ネット


 

 

 <その4 完>

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九州の旅愁・真はじめの思い出その3

九州の旅愁・真はじめの思い出 その3:

筑後川矢部川~八女~その他

はじめに

九州には、多様な自然の中に、様々な旅愁を感じる風情ある景色がありますが、
「真はじめ」も、83年間の人生の中で、風情ある景色に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

 

*福岡県・筑後川

 

・・・・筑後川恋歌・・・・

秋 コスモス 咲き乱れ
春 菜の花は 咲き匂う
幼い恋を 云えないままに
あの娘(こ)と遊んだ 土堤(どて)がある
ああ しあわせが
河原に香る 筑後川

たわわに実る 果樹ちぎり
紅葉の渓谷(たに)の 水遊び
日焼けた顔で はしゃいだ友の
どこかで呼んでる 風がある
ああ 思い出が
しぶきに光る 筑後川


そろいの浴衣 手をつなぎ
岸辺をたどる 夕涼み
優しい母と 歌った童謡(うた)を
だまって聞いてた 橋がある
ああ 安らぎの 
明かりを点(とも)す 筑後川

             
清濁(せいらく)あわせ 呑みながら
有明海に そそぎ入る
大河によせて 男の心
教えた父の 声がする
ああ 遠き日の
面影映す 筑後川     
 
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

*福岡県・矢部川

 

・・・・矢部川慕情・・・・

湯あがり後に 飲むお酒
ほんの少しで 酔いました
貴方がくれる うちわの風で
浴衣の裾が 乱れるわ
窓に花火も はじけます
ああ 二人の 矢部川の宿

            
からめた指の ぬくもりを
そぞろ歩いて 確かめる
他人目を忍ぶ 短い夜を
惜しんで泣いて くれるのか
肩で蛍が 身を焦がす
ああ 二人の 船小屋の宿


命を灯す 石灯籠
水に揺れてる 午前二時
貴方の情け 何度もねだる
叱っちゃ嫌よ 今夜だけ
夫婦河鹿が 鳴くばかり
ああ 二人の 矢部川の宿      
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

 

・・・・八女津媛の歌・・・・

古代のロマン 物語る
矢部と 星野と 上陽と
黒木と 立花 和(輪)になって
築き守った 大自然
観る 知る 学ぶ
八女は キラキラ 光る里

            
日本一の 藤香り
四季の草花 咲き乱れ
石橋映した せせらぎに
ホタル 飛び交い 夢えがく
観る 知る 遊ぶ
八女は イキイキ 愛の里


燈籠人形 おどる宵(よい)

星も きらめく 天の川
お茶くみかわして 健やかに
未来(あす)の 幸せ 誓う夜 
観る 知る 歌う
八女は ニコニコ お茶の里

            
歌碑・句碑訪ね 偲ばれる
歌人 俳人 文化人
仏壇・提灯 伝統の
匠(たくみ)伝える 後の世に
観る 知る 仰ぐ
八女は ピカピカ 技の里  
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

*福岡県・その他*

      

・・・・維新の母・・・・

若き維新の 志士たちを
かくまう袖は 墨ごろも
日本の夜明け 信じつつ
今・回天の 夜嵐に
密かに燃えた 野村望東尼

            
国を憂うる 赤心は
玄海灘の 荒しぶき
身は仏門に 捨てるとも
流刑の罪の 姫島に
真紅に咲いた 花は望東尼


遺恨はてない 晋作の
いまわに尽くす 母ごころ 
歴史を刻む 三田尻
功績(いさお)は今も 勤王の
かがみと残る 野村望東尼            
(c)真はじめ  

 

 

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出典:クロスロードふくおか

 

・・・・おとこ・筑前・・・・

筋が通らにゃ かぶりも振らぬ
おっと待ちなさい 横ぐるま
さらし一本 きりりと巻いて
意地の修羅場じゃ
花になり 竜になる
燃える川すじ 筑豊の男

            
酒は三升 恩義は三斗
ぐっと呑みほす 黒田ぶし
度胸人情の もろ肌ぬげば
相手しだいで
槍になり 鬼になる
しぶき玄海 荒くれ男


涙もろくて 惚れちょる癖に
口の悪さが 玉にきず
どこに流りょと 九州男児
ほれた奴には
杖になり 腕になる
情け奴(な)の国 博多の男            
(c)真はじめ

 

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出典:まるごと福岡博多

・・・・春うらら・・・・

みち潮の
ながれに むれて 川のぼる
しろ魚ひかる 室見川
春 うらら 水 うらら

          

引き潮の
しろ魚やなの 杭にきて
うたたねするか ゆりかもめ
春 うらら 風 うらら
          

潮の香の
ただよう土手に つくしつむ
母と子らしい はしゃぐ声
春 うらら 人 うらら             
(c)真はじめ

 

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出典:まるごと福岡博多

・・・・花霞(はながすみ)・・・・

つもる苦労も あったろに
幼な笑顔は 残っているよ
そっと逃れた 同窓会の
酔いを流せば 穂波川
風に菜の花 そよぐ土堤

           
鉱山(やま)の長屋 片すみが
いつも二人の 遊び場だった
恋もわからず 一回きりの
ほおに口づけ した別れ
さくらひとひら 散っていた


時刻(とき)を過去(むかし)に 戻したら
きっと夫婦に なれただろうに
胸にうずめて 甘える髪を
指でまさぐる 月明り
抱いて消えたい 花がすみ         

(c)真はじめ 

            

真はじめは、河川に関わる仕事が本業であったことから、河川の情景を歌詞に表現しています。
川は流れて、人生の旅のようです。
どこに流れていくのでしょうか?

 

 

 <その3 完>

 

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九州の旅愁・真はじめの思い出その2

九州の旅愁・真はじめの思い出 その2:遠賀川

はじめに

九州には、多様な自然の中に様々な風情ある景色があります。
「真はじめ」も、83年間の人生の中で、風情ある景色に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

 

*福岡県・筑豊遠賀川

・・・・川筋かたぎ 五平太船・・・・

意地がぶつかりゃ 命を賭ける
背なの 唐獅子 吠えだすぜ
み竿一本 ふんどし締めて
まける訳には いかんたい
ドンと石炭(すみ)積め
俺は 俺は 俺は 五平太船頭
川筋育ち

よーし、分かった。あんたの気性に 惚れたバイ
なんち かんちい いいなんな 理屈じゃなかたい


喧嘩ばやいが 情けに弱い
遠賀土手ゆく 赤べこ
思い運んで 川筋くだりゃ
筑豊任侠 花と散る
ドンと すみ積め
俺は 俺は 俺は 五平太船頭
荒くれ男

赤いネルの腰巻かいた 嫁女がほしけりゃ
五平太船に乗って、金ば稼がにゃ 
それが男の仕事タイ 男の夢タイ

             
義理にそむけば、沈んでしまう
それが掟の 五平太船
燃えるボタ山 へ先にのせて
行くぞ 芦屋へ 若松へ
ドンと すみ積め
俺は 俺は 俺は 五平太船頭
川筋かたぎ    
 
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

 ・・・・遠賀川追憶・・・・

瞼とじれば 五十年
まわり灯籠 炭鉱(やま)の町
くずれた納屋の 裏側に
菜の花ばたけ 舞う蝶ちょ
あの娘 お下げリボンを 思い出す
ああ しのぶ そんな名前の 娘だったよ

                   
遠賀土堤(つつみ)の 土筆とり
母とはしゃいだ 草いきれ
おにぎり食べた 水辺りの
流れに小ぶな 光ってた
乳房(むね)の 甘い匂いを 思い出す
ああ 夢が 空の彼方で呼ぶような


どこかに消えたか 煙突の
空に昔の そよぐ風
ボタ山駆けた 悪童の
いが栗あたま 長い影
赤い 夕陽えがおを 思い出す
ああ 今は どこかで暮らして いるだろか

(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

 ・・・・遠賀の女・・・・

義理だ 恩だと 生命を張って
男 やるときゃ やるがいい
あとの事なら 心配無用
あんた・・・うちが ひかえちょる
男ばかりの 筑豊じゃなかタイ
川筋おんなも 強かとバイ

             
春の菜の花 コスモスの秋
映す水面は 花鏡
ガキの頃から 一緒に咲いた
あんた・・・うちは ゆめ見花
女だてらに 啖呵も切るが
惚れちょる男にゃ 弱かとタイ


意気と度胸は あんたの仕込み

情けもろいは 親ゆずり
炎えるボタ山 火は消えたけど
あんた・・・うちの 血は燃える
男まさりと 笑われようと
川筋おんなは 気にせんバイ  

(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

・・・・菜の花恋うた・・・・

流れは昔の そのままに
遠賀川原に 春がゆく
嫁に行ったと 噂にきいた
三年振りの 故郷は
菜の花 悲し 夢かなし

            
待っててくれよの ひとことを
いえず別れた 意気地なさ
花にかくれて 名を呼びあった
おもかげ追えば 風に散る
菜の花 ゆれて 君恋し


しあわせだったら それでいい
風よ伝えて この心
花のさざ波 ささやく河岸が
幼い恋を 見つめてた
菜の花 淋し 水清し 

(c)真はじめ  

 

 

・・・・菜の花炎歌・・・・

お願い 何も 聞かないで
いろんな事が ありました
再び逢えた 喜びを
胸にすがって 確かめる
あの日のような 花の波
菜の花 ゆれて 蝶が舞う

            
貴方の面影 かた時も
忘れた事は なかったわ
ひと枝の花を 髪にさし
とても似合うと 抱きよせた
あの日と同じ 花かすみ
菜の花 匂う 風ひかる


黄色は幸せ 色と言う
ふたりを結ぶ 花なのね
待っててくれた 真実(まごころ)に
今は咲きたい 捧げたい
あの日を偲ぶ 花あらし
菜の花びらが 肩に舞う 

(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

・・・・菜の花情歌・・・・

悲しい過去は 忘れなと
貴方やさしく つぶやいた
菜の花びらが 光る土堤
三年振りの 春あらし
こころ めらめら めらめら燃えて
燃えて砕ける 恋の波

          
菜の花一枝 髪に差し
とても似合うと 抱き寄せた
指さえ触れた こともない
あの日の愛の 花おぼろ
思い くらくら くらくらゆれて
ゆれて溺れた 恋の海


離しはしない 離れない
花に隠れて 確かめる
寄り添う蝶が 風に舞い
しあわせ点す 夢明り
からだ ひらひら ひらひら散って
散ってくれゆく 恋のつき

(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

・・・・花霞(はながすみ)・・・・

つもる苦労も あったろに
幼な笑顔は 残っているよ
そっと逃れた 同窓会の
酔いを流せば 穂波川
風に菜の花 そよぐ土堤


鉱山(やま)の長屋 片すみが
いつも二人の 遊び場だった
恋もわからず 一回きりの
ほおに口づけ した別れ
さくらひとひら 散っていた


時刻(とき)を過去(むかし)に 戻したら
きっと夫婦に なれただろうに
胸にうずめて 甘える髪を
指でまさぐる 月明り
抱いて消えたい 花がすみ 

(c)真はじめ        

 

真はじめは筑豊で育ちました。これらの詞は若いころの思い出でしょうか?
菜の花があふれている情景を見ると、元気が湧いてくるような気がします。
思い出の旅は続きます。

 

<その2 完>

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九州の旅愁・真はじめの思い出

九州の旅愁・真はじめの思い出 その1

ー 秋月~太宰府~二日市~博多 ー

はじめに

九州には、多様な自然の中に旅愁を感じる様々な風情ある景色がありますが、
「真はじめ」も83年間の人生の中で、風情ある景色に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

*福岡県・秋月*

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出典:あさくら観光協会

・・・・秋月恋歌・・・・ 

かさを優しく さしかけて
旅の情けを くれた女(ひと)
格子づたいに 寄り添えば
糸がもつれる 草木染
ああ あの女の
雨の秋月 城下町

通りすがりの 恋ゆえに
燃えて散りゆく 山紅葉
影をかさねる 白壁が
むせび泣くよな 仲小路
ああ あの女は
月の秋月 武家屋敷

忘れないよと 手を振れば
くもる別れの めがね橋
うしろ姿が 恋しくて
鐘があと追う 西念寺
ああ あの女よ
甘木 秋つき 小京都
(c)真はじめ

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イメージ:武家屋敷

*福岡県・太宰府

太宰府は、太宰府天満宮など歴史が刻まれているところです。
真はじめも、ここの風情にふれながら、多くの歌詞を遺しました。

 

・・・・夢しのぶ・・・・

天満宮の 仲見世通り
松屋 松ヶ枝 月淡く
国を憂いて 身を隠(しの)ぶ
月照と 志士たちが
遺せし 筆跡(もじ)に 夢しのぶ

千歳(せんざい)語る 樟木立(くすこだち)
倶(とも)に天衝(そらつく) 大鳥居
とかく浮世の 恋うわさ
九州男児 かくありと
耐え立つ 雄姿(すがた) 空青し

そよ吹く東風に 誘われる
お石が茶屋の 軒に舞う
人を愛して 愛されし
面影映す 梅の花
恋しや お石 春が行く
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・藍染川伝説・・・・

京都を遥か 太宰府
訪ねし君は 人の夫(つま)
逢瀬を願う 水茎の
あとに乱れる 恋慕(こい)なみだ
呼んで下さい 梅千代と
抱いてください 梅壺を

藍染川に 身を投げし
母御にすがる 幼な子よ
妻子と知りて 頼澄が
天神(かみ)に合わせる 掌(て)も悲し
生命(いのち)ください わが愛妻(つま)に
幸をください いとし子に

はかなく薄き 人の世を
仏に仕え 結ぶ夢
その名を点す 光明(寺)を
語り継がれし 物語り
流れ涼しき 思い川
今なお悲し 梅花(はな)が散る
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・初恋天満・・・・

きっとお願い かなえてと
合わす両掌(て)に 梅花(はな)が舞う
幼ななじみの 兄さんが
都会(まち)に行くのは 悲しいけれど
祈る太宰府 天満宮

いつも遊んだ 参道で
ふたり歌った 通りゃんせ
忍び切れない 初恋を
絵馬にひと文字 したためました
こころ伝えて 飛び梅

いつか世に出る 人だから
辛い別離(わかれ)も 耐えられる
夫婦白鳥 むつまじく
泳ぐ水面に 乙女の夢を
今日も映した 菖蒲(あやめ)池
(c)真はじめ

       

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出典:クロスロードふくおか

・・・・まほろばの恋・・・・

夏の初めの 都府楼址で
初めて逢った 君だった
しろつめ草の 野に佇んで
歴史を歌う 歌姫の
輝いていた 長い髪

そぞろ歩けば 四王寺山の
そよ風かおる 夕まぐれ
万葉人の 夫婦(つま)恋歌を
語らいながら 確かめた
ふたりの愛の あかね色

観世音寺の 鐘鳴り渡る
まほろばの里 樟木立
肩寄せあって 心の底を
温めあえば 恋あかり
天拝山に 月淡し
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・ 筑紫野・夢しのぶ・・・・

青い礎石に たたずめば
瞼にうかぶ 大回廊
遠の朝廷の 宮人が
まつりの宴 舞いながら
歌いし歌が 偲ばれて
都府楼の跡 鐘がなる

春は粉雪か 散る梅花(うめ)か
誘うは東風よ 榎寺
御衣の余香に 涙して
京都(みやこ)を想う 菅公が
仰ぎし秋の 十五夜
天拝の峰 月白し

めぐる水城よ 山城よ
防人たちの 夢の跡
のぼる武蔵の 湯けむりに
維新の志士の 赤心が
今なお残す 大ロマン
まほろばの里 風さやか
(c)真はじめ  

 

*福岡県・筑紫野・二日市*

真はじめは、二日市温泉を愛していました。お湯に浸かりながら、温泉街での出来事に想いを巡らせていたのでしょう。

 

・・・・筑紫野あかり・・・・

石碑(いし)に刻んだ 三十一文字の
万葉がなを 説いた君
行きずりの この胸に
ほんのり点した 恋あかり
筑紫野の里 春がゆく

今は切なく 万葉人の
人恋う歌が 夢ぬらす
目ざめれば 丸窓に
あの君浮かぶ 月あかり
筑紫野の里 夏もゆる

きっと逢えると 信じて今日も
史跡にひとり 歌を詠む
秋がゆき 冬の夜は
君恋しさの 雪あかり
筑紫野の里 春まじか
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・筑紫野の恋・・・・

藤むらさきの 参道で
初めて逢った 君だった
茶の湯帰りの 日本髪
見惚れて そっと 声かけて
こぼれた笑くぼが 忘られぬ
花の武蔵寺(ぶぞうじ) 筑紫野路

観月祭り かがり火が
二度目に逢った 恋明り
京都(みやこ)偲んだ 菅公が
仰いだ満月(つき)に 見つめられ

恥じらい 寄り添い 燃えた宵
恋の天拝(てんぱい)(山) 万葉歌

紅葉(くらない)映す 天満宮(おやしろ)に
変わらぬ愛の 願かけた
離れられない しのび宿
乱れて求め 燃え落ちて
温泉(ゆ)の香に 明日(あした)の 夢結ぶ
湯町 恋町 二日市
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・二日市炎歌・・・・

着替えたばかりの 浴衣の襟に
顔をうずめる しのび逢い
むねに甘えて 乱れた髪を
窓に映して 掌(て)でとけば
炎えてはずかし 雪あかり
湯町 恋町 二日市

こんなに貴方を 愛していると
見せてあげたい 胸の中(うち)
ひと夜かぎりの 妻の身ゆえに
きざむ時計を 夢うつつ
聞いてぬらした うで枕
湯町 恋町 つもる宿

夜明けの湯舟で 抱きしめられて
つらい明日も 生きられる
たとえ離れて 暮らしていても
胸に貴方の 面影が
ともす二人の 恋あかり
湯町 恋町 二日市
(c)真はじめ

            

・・・・筑紫野わかれ町・・・・

この町で
貴方を見たと 聞きました
面影追って たずねた駅は
朱塗(あか)いホームに いで湯の香り
湯町 恋町 二日市
何処にいるのよ あなた
教えて下さい あなた
筑紫野は 淋しい

ああ今は
一人じゃないと 知りながら
未練の糸が 絡んだままに
影を一つに 重ねて泣いた
寒椿(つばき) 恋町 武蔵寺(ぶぞうでら)
せめても一度 愛を
わたしに下さい 愛を
筑紫野は 切ない

雪が舞う
朝倉別れ 街道に
達者でいろと 背中で聞けば
凍りつくよな 男の言葉
湯町 恋町 別れ町
二度と見ないわ 夢を
わたしを泣かせる 夢を
筑紫野は 悲しい
(c)真はじめ


*福岡県・博多・中州*

・・・・うまかもん・・・・

玄海育ちの 気っ風の良さは
男ばかりの 華じゃない
惚れたお方にや 憎まれ口も
激辛 中辛 たたいて尽くす
辛子めんたい そっくりタイ
ほんに 博多の女は うまかもん

見捨てちゃおけない 人情(なさけ)の深さ
粋な啖呵(たんか)も 切って出る
人のためなら 損得ぬきの
とんこつスープに 真心こめる
博多ラーメン そっくりタイ
ほんに 博多の女は うまかもん

お祭りのぼせの 亭主の陰で
花を咲かせる 気負いの水
思い込んだら 地獄を見ても
尽くして しびれて 命を賭ける
珍味ふくちり そっくりタイ
ほんに 博多の女は うまかもん
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

・・・・博多っ子 屋台・・・・

博多福岡 街かど角に
日暮れ花咲く 提灯あかり
飲み屋ごまんと あるバッテン
肩を詰め合う 止まり木に
逢うたその日が 顔なじみ
博多っ子なら 屋台バイ

何処で呑もうと 行きつく河岸は
いきで気さくな おばちゃん屋台
うまか安かの 焼きとりと
おでん肴に ぐい飲んで
とどめ ラーメン 紅しょうが
博多っ子なら 屋台タイ

飲めば部長も ひらもない
酔って飛び交う 博多弁
今日の良かこつ 悪かこつ
ざっくばらんに 胸の中
見せりゃのれんに 月がさす
博多っ子なら 屋台クサ
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・出逢い橋・・・・

にわか雨でした
走る貴方に 傘さしかけた
何げないよに 別れたけれど
うしろ姿に 追い山笠の
声が淋しい 夏でした
中州 ふたりの 出逢い橋

忘れられなくて
きっと逢えると 信じてました
夫婦きどりで 那珂川ばたを
そぞろ歩けば ネオンの花が
赤く炎えます ゆれてます
おんな 夢咲き 出逢い橋

いのち溶けるほど
抱いてください 力の限り
たとえ一夜の 夢でもいいの
貴方この手で 点して欲しい
博多おんなの 恋あかり
中州 いのち火 出逢い橋
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・であい橋ブルース・・・・ 

夜の中州は 那珂川岸に
人肌恋し 灯りがゆれる
おとこと女が 今日も また
ほろ酔い 行きずり であい橋

愛の天神 公園通り
より添う影が からみつく
このままお別れ するなんて
ささやき ため息 恋広場

夢の春吉 小さなホテル
ひと夜の夫婦 演じてる
明日はどうなる あてもなく
求めて あたえて 燃えおちる

博多 福岡 結んだ川に
昨夕(ゆうべ)の情け 投げ捨てる
おとこと 女は 今日もまた
恋待ち 夢待ち であい橋
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

・・・・博多山笠・祭り唄・・・・

祇園太鼓が 博多の空に
ドンと響けば 夏が来る
街は山笠 七流れ
燃えて きりりと 揃いの法被
夏の暑さを ぶっとばせ
オッショイ オッショイ オッショイ オッショイ
かき山 博多の祭り

櫛田神社の 大銀杏がゆれて
はずむ太鼓で 朝が来る
ねじり鉢巻 兵児しめて
背なの流れ名 しぶきを浴びて(リャ)
おとこ素肌に 血がたぎる
オッショイ オッショイ オッショイ オッショイ
追い山 男の祭り

浜は箱ざき お汐井そだち
粋が自慢の 博多っ子
赤い手拭い エイ ショー エー
勇み肌なら 日本一よ
女泣かせる 夏祭り
オッショイ オッショイ オッショイ オッショイ
ひき山 博多の祭り
(c)真はじめ

 

今日は、中州の小さなホテルに泊まることになるのでしょうか?
旅は続きます。

<その1完>

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