真はじめの思い出

真はじめの作品集

九州の旅愁・真はじめの思い出その3

九州の旅愁・真はじめの思い出 その3:

筑後川矢部川~八女~その他

はじめに

九州には、多様な自然の中に、様々な旅愁を感じる風情ある景色がありますが、
「真はじめ」も、83年間の人生の中で、風情ある景色に触れて感じた旅愁を、
歌詞として遺しました。

 このブログは、その歌詞を紹介するものです。

 

*福岡県・筑後川

 

・・・・筑後川恋歌・・・・

秋 コスモス 咲き乱れ
春 菜の花は 咲き匂う
幼い恋を 云えないままに
あの娘(こ)と遊んだ 土堤(どて)がある
ああ しあわせが
河原に香る 筑後川

たわわに実る 果樹ちぎり
紅葉の渓谷(たに)の 水遊び
日焼けた顔で はしゃいだ友の
どこかで呼んでる 風がある
ああ 思い出が
しぶきに光る 筑後川


そろいの浴衣 手をつなぎ
岸辺をたどる 夕涼み
優しい母と 歌った童謡(うた)を
だまって聞いてた 橋がある
ああ 安らぎの 
明かりを点(とも)す 筑後川

             
清濁(せいらく)あわせ 呑みながら
有明海に そそぎ入る
大河によせて 男の心
教えた父の 声がする
ああ 遠き日の
面影映す 筑後川     
 
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

*福岡県・矢部川

 

・・・・矢部川慕情・・・・

湯あがり後に 飲むお酒
ほんの少しで 酔いました
貴方がくれる うちわの風で
浴衣の裾が 乱れるわ
窓に花火も はじけます
ああ 二人の 矢部川の宿

            
からめた指の ぬくもりを
そぞろ歩いて 確かめる
他人目を忍ぶ 短い夜を
惜しんで泣いて くれるのか
肩で蛍が 身を焦がす
ああ 二人の 船小屋の宿


命を灯す 石灯籠
水に揺れてる 午前二時
貴方の情け 何度もねだる
叱っちゃ嫌よ 今夜だけ
夫婦河鹿が 鳴くばかり
ああ 二人の 矢部川の宿      
(c)真はじめ

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出典:クロスロードふくおか

 

・・・・八女津媛の歌・・・・

古代のロマン 物語る
矢部と 星野と 上陽と
黒木と 立花 和(輪)になって
築き守った 大自然
観る 知る 学ぶ
八女は キラキラ 光る里

            
日本一の 藤香り
四季の草花 咲き乱れ
石橋映した せせらぎに
ホタル 飛び交い 夢えがく
観る 知る 遊ぶ
八女は イキイキ 愛の里


燈籠人形 おどる宵(よい)

星も きらめく 天の川
お茶くみかわして 健やかに
未来(あす)の 幸せ 誓う夜 
観る 知る 歌う
八女は ニコニコ お茶の里

            
歌碑・句碑訪ね 偲ばれる
歌人 俳人 文化人
仏壇・提灯 伝統の
匠(たくみ)伝える 後の世に
観る 知る 仰ぐ
八女は ピカピカ 技の里  
(c)真はじめ

 

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出典:クロスロードふくおか

*福岡県・その他*

      

・・・・維新の母・・・・

若き維新の 志士たちを
かくまう袖は 墨ごろも
日本の夜明け 信じつつ
今・回天の 夜嵐に
密かに燃えた 野村望東尼

            
国を憂うる 赤心は
玄海灘の 荒しぶき
身は仏門に 捨てるとも
流刑の罪の 姫島に
真紅に咲いた 花は望東尼


遺恨はてない 晋作の
いまわに尽くす 母ごころ 
歴史を刻む 三田尻
功績(いさお)は今も 勤王の
かがみと残る 野村望東尼            
(c)真はじめ  

 

 

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出典:クロスロードふくおか

 

・・・・おとこ・筑前・・・・

筋が通らにゃ かぶりも振らぬ
おっと待ちなさい 横ぐるま
さらし一本 きりりと巻いて
意地の修羅場じゃ
花になり 竜になる
燃える川すじ 筑豊の男

            
酒は三升 恩義は三斗
ぐっと呑みほす 黒田ぶし
度胸人情の もろ肌ぬげば
相手しだいで
槍になり 鬼になる
しぶき玄海 荒くれ男


涙もろくて 惚れちょる癖に
口の悪さが 玉にきず
どこに流りょと 九州男児
ほれた奴には
杖になり 腕になる
情け奴(な)の国 博多の男            
(c)真はじめ

 

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出典:まるごと福岡博多

・・・・春うらら・・・・

みち潮の
ながれに むれて 川のぼる
しろ魚ひかる 室見川
春 うらら 水 うらら

          

引き潮の
しろ魚やなの 杭にきて
うたたねするか ゆりかもめ
春 うらら 風 うらら
          

潮の香の
ただよう土手に つくしつむ
母と子らしい はしゃぐ声
春 うらら 人 うらら             
(c)真はじめ

 

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出典:まるごと福岡博多

・・・・花霞(はながすみ)・・・・

つもる苦労も あったろに
幼な笑顔は 残っているよ
そっと逃れた 同窓会の
酔いを流せば 穂波川
風に菜の花 そよぐ土堤

           
鉱山(やま)の長屋 片すみが
いつも二人の 遊び場だった
恋もわからず 一回きりの
ほおに口づけ した別れ
さくらひとひら 散っていた


時刻(とき)を過去(むかし)に 戻したら
きっと夫婦に なれただろうに
胸にうずめて 甘える髪を
指でまさぐる 月明り
抱いて消えたい 花がすみ         

(c)真はじめ 

            

真はじめは、河川に関わる仕事が本業であったことから、河川の情景を歌詞に表現しています。
川は流れて、人生の旅のようです。
どこに流れていくのでしょうか?

 

 

 <その3 完>

 

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